てぃもてるイベにっき

現場不安定オタクの雑記

私の好きな作品"ふたつのスピカ"の紹介

生まれてから二十数年、様々な作品を見て参りました私の人生の中でひとつ、最高傑作だと胸を張って紹介できる作品があります。

それは、柳沼行先生の"ふたつのスピカ"という作品です。

 

これは宇宙飛行士を目指す宇宙学校の高校生らを描いた作品ですが、この作品の根底に流れる哀愁に似た何かは私の心を掴んで離しません。

それは、この作品が「夢」を真摯に追いかける人間達が描かれていることに他ならないと思います。

しかしながら、彼らが目指す夢とは、前提として皆が叶えられるものではないと序盤で明確に宣告されます。

また、物語の開始時点で主人公の関係者は夢半ばにこの世を旅立った者、夢によって妻を亡くした者という綺麗なはずである夢によって既に人生を悪い方へ動かされてしまった人々がおり、この物語においては夢に対してシビアな現実を淡々と描いています。

でも、それでも彼らの憧れとして空に輝き続ける宇宙は変わらずそこにあるのです。

どんなに非常な現実があれど、夢は綺麗なままである。そのような対比がより登場人物の懸命さを浮き彫りにしています。

 

今の私には眩しすぎるところもありますが、何かにつまづいたときや辛いとき、この作品とこの作品の皆を思いだし励みにしています。

アイカツ!カレイドスターが好きな方々なら絶対に刺さると明言できます。お時間が御座いましたらぜひ読んで、心の本棚に飾ってあげて欲しいと思います。